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地方の視聴率争い

テレビ番組は、ゴールデンタイムなどは一部地域を除いて同じ番組を放送することが多いです。実際には、キー局といわれる日本テレビやフジテレビなどのテレビ局から、そこと提携している地方局が番組を提供してもらってそれを放送するという形になっています。地方によっては日にちが遅れて放送されたり、違う曜日の違う時間帯に放送されたりする場合もあります。この地方独自の番組によって熾烈な視聴率争いが行われている例があります。

地方の視聴率争いの発端

地方独自の番組による視聴率争いが注目されるようになったのは、1990年代の北海道のテレビ放送だといわれています。この頃の年代の北海道では多種多様な面白い番組が視聴率をとる結果となったのです。今では御馴染みとなった「どさんこワイド」の登場もこの時期でした。

どさんこワイドの登場

元々のテレビ放送は、夕方4時頃まではワイドショーを放送し、夕方6時からはニュースを放送するというのが慣習的な流れですが、この夕方4時〜6時はエアポケットのような存在で、テレビを見る人数が減る時間帯だといわれています。そのため、この時間帯は視聴率獲得を目指すことにはそれほど積極的ではなく、アニメ・特撮の再放送や、かつて放送していたドラマの再放送を流して埋めるという感じでした。そんな中、1991年に北海道のSTV(日本テレビ系列地方局)が、夕方5時から7時までの2時間の生情報番組「どさんこワイド」を放送し始めます。他のテレビ局が相変わらずドラマなどの再放送をしている中、異色とも言えるこの番組は放送開始直後から人気を集め、圧倒的な視聴率をたたき出すことに成功します。

他のテレビ局が追従して放送

どさんこワイドの成功を見た各テレビ局は、「自分たちもこの時間帯に情報番組を流せば視聴率が取れるのではないか?」との思いから、こぞってこの時間帯に情報番組を投入します。何せ、あのNHKですらどさんこワイドに対抗すべく夕方5時から地方情報番組を投入したくらいです。この動きは徐々に過熱化していき、夕方5時からの放送だったのが夕方4時前からの放送に変わっていき、北海道の番組表は4時から7時までがNHK以外のすべての局がぶち抜きの情報番組を流すというすさまじい状態になりました。それでも、やはり一番初めにやったもん勝ちなのか、現在でも「どさんこワイド」がトップの視聴率を誇り、他の番組はそれを追い抜こうと追いかけ試行錯誤している状況です。


北海道の視聴率争いが全国に飛び火

 

北海道で熾烈な視聴率争いが繰り広げられる一方、どさんこワイドの成功を見たSTV以外の日本テレビ系列地方局は、この夕方の時間帯に地方独自の情報番組を投入し始めます。「北海道で成功してるんだから、うちのところでも成功するはずだ」とでも思ったのでしょう。そして、この情報番組は各地方で成功を収めます。当然、それを他のテレビ局が黙ってみているはずもなく、夕方にどんどん情報番組を流し始めます。北海道の一地方局が始めたものが、地方各地に飛び火していき、かつて穴埋め放送くらいしかされていなかった夕方が熾烈な視聴率争いを繰り広げる時間帯へと変貌を遂げたのです。これは地方に限った話ではなく、キー局が存在する関東地方であってもこの流れを汲んで、各チャンネルで夕方5時から情報・ニュース番組を取り扱うようになりました。

他の時間帯の地方での視聴率争いは?

 

いずれかのキー局の系列に含まれる地方テレビ局は、テレビ局によってローカル枠というものが設定されており、その時間帯の間に限って地方局独自の番組が放送できるようになっていますが、時間帯や曜日は各テレビ局によってまちまちです。そのため、一括して地方局同士の視聴率争いが繰り広げられているのは夕方の時間帯だけです。他の地方ローカル番組は、他のチャンネルはキー局の放送をしていることがほとんどなので、図式としてはキー局に地方局が視聴率争いを挑むという格好になっています。地方局同士の視聴率争いは夕方の4時〜7時の間に集約されているといってもいいでしょう。今後、特別な何かが起こらない限りは、夕方の時間帯は各地方で地方局同士の熾烈な視聴率争いが続けられると考えてよさそうです。



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