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捏造・やらせ問題

先日、視聴率20%近くを維持していた「発掘!あるある大辞典2」が番組終了に追い込まれました。理由は、番組中で取り上げた納豆の紹介のときに捏造されたデータを使ったことと、専門家の意見を恣意的に捻じ曲げて放送したことによるものです。つい最近大々的に報道されたことで注目を浴びることになった捏造ややらせの問題ですが、このあるある大辞典だけの問題ではないのです。

捏造とやらせ

捏造や「やらせ」など、誰でも一度は聞いたことがある言葉ではないでしょうか。よくテレビ番組等の問題があがると、捏造や「やらせ」は耳にする言葉ですよね。それではまず、捏造と「やらせ」とはどういうものなのかを見ていきましょう。

やらせとは

やらせというのは、予め用意されたシナリオを演じ、それをさも実際にあったかのように放送して視聴率を獲得することです。やらせというと、テレビと関係ない「タウンミーティング」でも問題になりましたので知っている人も多いと思います。しかし、多かれ少なかれ、テレビ番組は演出が必要になります。演出一切なしで放送するとしたら、それは番組出演者が常に視聴者の求めることを自発的に行えなければならないからです。もしそんな人がいるのなら、どの番組も苦労しません。実際はそんな人はいませんから、視聴者のニーズに応えるため、用意されたシナリオを演じることが多いでしょう。そういう意味合いから見れば、テレビ番組のほとんどはやらせが行われているといっていいと思います。そのやらせが番組を面白くさせている要素のひとつになるのです。

捏造とは

捏造とは、実際になかったデータなどを故意に作り出し、それを放送して視聴者の気をひきつけ、視聴率を獲得するというものです。先日のあるあるなんかはまさにその典型です。視聴者に見てもらえるような番組を作る目的のため、その意向に沿うような情報を故意に作り出します。やらせはある程度許容できるのに対し、捏造は時と場合によっては重大な問題に発展することがあります。


やらせは構わないが捏造は問題

 

以上の理由から、やらせはそれ自体がけしからんと言う人もいますが、演出の一環なんだと捉えればそれほど問題視されることではありません。勿論、先日あった「視聴率測定を行っている家庭に謝礼を支払って自局の番組をつけてもらう」といった違う意味でのやらせは明らかに問題です。最も、1つの家に自局の番組を常時つけてもらったとしても、計算上の視聴率に及ぼす影響は0.1%以下ですから意味のない行為なのですが。一方、捏造は問題です。ですから、あるあるで捏造されたというのが大問題になるのもよくわかります。しかし、あるあるの捏造以外にも捏造が行われた例は数知れずあります。それらはほとんど取り上げられていません。では一体、取り上げられて問題視される捏造と問題視されない捏造とでは何が違うのでしょうか。

問題視される捏造と問題視されない捏造

 

今回の納豆データ捏造が問題になったのは、納豆にダイエット効果があると聞いて、それを信じて納豆購入者が猛烈に増えたという報道が行われたことに端を発します。各報道でも大きく取り上げられ、問題視されていますが、その一方で、「こんなのは笑い話だ」と言う人もいます。納豆にダイエット効果があると聞いてみんなが納豆買っただけの話なのに、ここまで大騒ぎするのはおかしいという理屈です。そして、こういう人たちは口を揃えて「問題視すべき捏造が問題視されていない」と言います。例えば、政治家の意見を切り貼りして放送したり、世論調査で出た数値を誤魔化して放送したり、などです。実際にこのような捏造は昔から延々と行われており、その実態を公表している方もいますが、普通は公になったもの以外の捏造に関しては知らない人が多いでしょう。しかし、どこもそうでしょうが、発覚しなかった問題についてはテレビ局自らが白状して謝罪することはありません。従って、過去、どれだけの捏造報道が行われたのかを知ることは自分から調べない限りは不可能です。

テレビ報道が左右する問題視される捏造

 

このような捏造が問題になったりならなかったりするのは、テレビ局がその捏造を問題視するかしないかによって決められているからです。テレビで取り上げれば問題になり、取り上げなければ問題にならない、ただそれだけのことです。テレビは視聴率を常に念頭において番組を作っていますから、視聴率が取れそうな問題が大きく取り上げられ、視聴率が取れそうもない問題は取り上げられないとも言えます。近年、インターネット等の発達により、個人でもテレビの捏造報道を検証することが可能になっています。昔のように、「テレビと新聞が情報源のすべて」という時代ではないのです。今はまだ「視聴者の興味を引くためには嘘も方便」が通用していますが、そのうち捏造報道を繰り返すテレビ番組は視聴者から完全に見放されてしまう時代が来るかもしれません。



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