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視聴率と録画率

視聴率は、「その番組をどれくらいの人が見たのか?」を表す数値であり、基本的にはリアルタイムで番組を見た分だけが測定されます。ところが、ビデオが普及している現在、リアルタイムではなく録画してテレビ番組を見る人が増えています。テレビ番組を見るという本質からいけば、視聴率以外にこの録画率も考慮に入れなければならないはずですが・・・。

録画率とは

録画率とは、テレビ番組の録画をするためにビデオを稼動していた割合を示したものです。中には、録画と同時にその番組を見るケースもあるでしょうが、それは視聴率と録画率にカウントされます。従って、録画率の中には「リアルタイムで番組を見て、ついでに録画もしてしまった」人と、「リアルタイムでは見てないけど、後で見る目的で録画した」人が混ざっていることになります。

録画率の測定方法

録画率はビデオが録画のために動いている時にカウントされるものなので、ビデオにそれを測定するための機械をつければ測定可能です。現に、ビデオリサーチ社はこの録画率も調査しています。

録画率の調査が役に立つのか?

 

録画率を調査しているといっても、録画率を測定することには意味があるのでしょうか。もしある番組を見たかどうかを調査するのが目的であれば、視聴と録画を同時にした人は録画率から除外しなければなりません。今の算出方法だと、「視聴率+録画率」と単純に足してしまうと、視聴と録画を同時にした人が2重に加算されることになり、番組を見た人間の割合が実際よりも高く測定されてしまいます。これでは正しい視聴率が測定できません。ですから、視聴率との兼ね合いを考えるのであれば、「視聴と録画を同時にした人」「視聴はしてないけど録画だけした人」「視聴はしたけれど録画してない人」「視聴も録画もしてない人」と細かく分けるべきなのです。

「録画したことが重要なんだ」という意見に対して

 

世の中には、「視聴率なんて古い、これからは録画率の時代だ」などと言う人間もいますが、録画率の場合は録画する行為そのものよりも、「なぜその番組を録画したのか?」に重点が置かれるので、そこを調査しなければ全く意味がありません。例えば、「ある番組が見たいんだけど他にもっと見たい番組があるからこっちはビデオに撮って後で暇なときにでも見よう」と「どうしてもこの番組が見たいんだけど仕事で見れないからビデオに撮っておこう」と「永久保存するからビデオに撮っておこう」とでは、その番組に対する視聴者の意味合いが全く違います。まあ、普通の視聴率だってその番組を見た理由まで調査しているわけではありませんから一緒だと言われるかもしれませんが、リアルタイムで番組を見るのとビデオで番組を見るのとではその中身が全く違うのです。

リアルタイムの視聴率と録画率の決定的な違い

 

基本に立ち返って考えてみましょう。そもそも、なぜ視聴率を調査するのでしょうか。我々に人気のある番組をサービスで教えてくれるためですか? 違いますよね。それはあくまでも視聴率調査による副産物であって、重要なのは視聴率におけるテレビ局とスポンサーの関係ですよね。つまり、「視聴率=スポンサー会社のCMの視聴率のバロメーター」なのです。ビデオには早送り機能がついています。ほとんどの人がそうだと思いますが、ビデオで撮った番組のCMはすっ飛ばしますよね。リアルタイムの放送であってもCMの時間帯は視聴率が下がるのですから、ビデオに録画された番組のCMの視聴率はほぼ0だと言ってもいいでしょう。要するに、「ビデオで録画だけした人間=CMを見ていない=視聴率に加算する意味がない」のです。少なくとも、テレビ関係者にとって意味のある数値ではないことは確かです。

録画率を測定する意味のあるものにする方法は?

 

録画率を測定することで役に立つことを現状から探すと、「番組自体の人気のバロメーター」を指し示す数値ということになると思いますが、これも先ほど述べたように、録画する目的がはっきりしないことには余り意味のある数値にはなり得ません。よって、録画した人間にその理由を確認し、その番組の人気の実態を調査して、その後の番組作りに生かすくらいでしょう。残念ながら、今の時点では録画率を測定する意味はそれくらいしか見出すことができません。まあ、録画率は一般に公表されているものではありませんから我々が気にする必要は今のところないですが、今後録画率が広く公表されるようになった場合は、その数字の持つ意味やその測定方法に十分注意を払う必要があると思います。



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