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世帯視聴率と個人視聴率

視聴率の測定方法は、選ばれた家庭のテレビに特殊な機械を取り付け、そこからデータを収集して計算して割り出していることはお話しました。しかし、その家に1台しかテレビがない場合はそれでいいでしょうが、複数テレビがある場合、テレビによって違う番組をつけているケースも多いでしょう。そんな時、視聴率はどのように扱われるのでしょうか。

世帯視聴率と個人視聴率の違い

視聴率は、大きく分けて2通りあります。ご存知でしたでしょうか?その2通りの視聴率とは世帯視聴率と個人視聴率です。なぜ2種類も視聴率と呼ばれるものがあるのか疑問ですよね。ここではまず、その二つの視聴率の違いから見ていきましょう。

世帯視聴率とは

世帯視聴率とは、文字通り世帯の視聴率のことで、「全世帯のうち何%の世帯が番組を見ているのか?」を数値化したものです。現在発表される視聴率はこの世帯視聴率です。

個人視聴率とは

個人視聴率とは、「全人口のうち何%の人が番組を見ているのか?」を数値化したものです。視聴率は個人視聴率の方が重要で、本当ならば個人視聴率を測定しなければいけないはずなのですが…。


かつては問題にならなかった世帯視聴率と個人視聴率

日本では、慣習的に世帯視聴率が測定されていました。本来であれば世帯視聴率は正確な視聴率が測定できない性質のものなのですが、昔は1世帯にテレビ1台というのが一般的で、複数テレビを所有している家のほうが稀でした。そのため「世帯視聴率=個人視聴率」という公式がほぼ成立して問題にならなかったのです。1世帯の平均人数と世帯視聴率からどれだけの人数が番組を見たのかがわかるようになっていたからです。

時代に合わなくなった世帯視聴率

ところが最近では、一人暮らしの人は別として、一家にテレビ1台という方が珍しく、複数テレビを所有しているのが普通です。家によっては1人にテレビ1台なんていうところもあるでしょう。そして、それぞれのテレビで違う番組を見ているなんてのも日常茶飯事です。こうなると、「世帯視聴率=個人視聴率」の式は成立しません。

重要なのは個人視聴率

 

視聴率というのは、本来であれば「どれだけの人数が番組を見ているのか?」を表すものですから、重要視しなければいけないのは個人視聴率のはずです。勿論、昔から個人視聴率の重要さはみんなわかっていたでしょうが、世帯視聴率がそのまま個人視聴率と密接につながっていた時代は問題にされませんでした。しかし、今述べたように、世帯視聴率がわかってもそれが個人視聴率にはつながらない時代になりましたから、今までの視聴率測定方法は意味がありません。よって、何らかの方法を使って個人視聴率を測定するようにしなければならないはずなのです。

個人視聴率測定の難しさ

 

現在、視聴率測定を行っているビデオリサーチ社もそれはわかっているようで、個人視聴率を算出できるよう、複数テレビがある家には複数の機械を取り付けるなどして対応しています。しかし、それだけで個人視聴率を測定できるわけではありません。例えば、6人家族の家に3台テレビがあったとして、そのうち2つのテレビが違う番組をつけていたとしても、どちらの番組を何人が見ているのか内訳までわかるわけではありません。勿論、その誤差が少なくなるようにサンプル数を多くして調査してはいますが、不確定要素が増えているのでその分誤差の幅は大きくなっています。結局のところ、なるべく正確な個人視聴率を測定するためには、個人個人に対する聞き取り調査をするしかありませんが、所詮は自己申告ですし、分刻みでどの番組を見たのかなんていちいち覚えていられないでしょう。

時代が変わっても使用されるのは世帯視聴率

個人視聴率の測定が非常に難しい以上、時代にそぐわないことがわかっていても視聴率は世帯視聴率を使用するしかありません。ビデオリサーチ社が現在測定している個人視聴率は、参考資料程度で業界関係者に提供されているようですが、一般視聴者に対して「これが視聴率だ!」と提供できるものではなく、世の中に出回ることはほとんどありません。今後、個人視聴率を測定できるような調査法が発見され、使われるようになれば話は変わってきますけどね。我々が普段目にしているのは世帯視聴率だということを常に認識しておかなければなりません。「日本人は1億2千万人いて、視聴率20%だから2千4百万人がその番組を見た」なんて安易に言うと視聴率のことを何も知らないことが丸わかりなので気をつけたほうがいいです。まあ、マスメディアもわざとなのか天然なのかは知りませんが、人数に関して間違った表現をしてることがありますが。



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