ホーム > 視聴率の基礎知識 > 平均視聴率と瞬間最高視聴率

平均視聴率と瞬間最高視聴率

定期的に発表される視聴率は基本的に平均視聴率ですが、それとは別に発表されるものに瞬間最高視聴率というものがあります。業界関係者はこの瞬間最高視聴率を誇大にアピールすることもあり、その数値は軒並み高いですから、それだけ見るとすごいと思ってしまいます。事あるごとに話題に上るのは、平均視聴率と瞬間最高視聴率くらいですが、実はこれだけでは視聴率の詳細を知ることはできないのです。

平均視聴率とは

平均視聴率は、前ページで少し述べましたが、番組中に1分ごとに出される毎分視聴率の平均を取ったものです。CMの時間帯も含めて平均を取るのが普通で、CMの時間帯は視聴率が軒並み低下することから、発表される視聴率は実際の番組の視聴率よりも若干低めになっています。

瞬間最高視聴率とは

一方、瞬間最高視聴率とは、単純に毎分視聴率の中で一番高い数値を抽出したものです。機械的に一番高いものを示しているだけなので、やたら高い数字が出るのが当たり前ですし、平均視聴率よりも高い数値が出ます。しかし、これを見てもわかるのは、その時間が一番視聴者が多くその番組を見ていて、そのシーンに人気があった、ということぐらいです。例えば、日本代表のサッカーの試合の放送などでは、瞬間最高視聴率は大体日本のゴールシーンの時だったりするわけです。

平均視聴率に秘められた罠

 

平均視聴率は、瞬間最高視聴率も含めて平均を取っていますから、普段は10%程度の視聴率しかない番組が、一瞬でも80%とかの視聴率を取ると、発表される視聴率は引き上がります。1つ例を挙げてみましょう。1時間を通して毎分視聴率の変化がなく、15%で安定している番組の視聴率は当然15%で発表されます。一方、普段は10%しかない番組が、その中のわずか5分間だけ70%の視聴率を取ったとしても、視聴率は同じ15%として発表されてしまうのです。これはおかしいですよね。同じ視聴率15%でも、どちらの方が番組としていいものかを考えれば、普通は安定して15%をとっているほうがいいと思うはずです。しかし、発表される視聴率だけではそれを伺い知ることはできません。平均視聴率は所詮その程度のものなのです。

視聴率の詳細を知る方法は?

 

平均というのは、例えて言えば、砂山を平らにならして、その高さを測るようなもので、それだけでは元の砂山の高さがわかりません。瞬間最高視聴率は、元の砂山の高さを表しているものですから、視聴率の詳細を知る方法の一つとして、瞬間最高視聴率を同時に発表するのもいいかもしれません。しかし、もしこの方法を採用してしまうと、瞬間最高視聴率だけが誇大にアピールされ、番組本来の視聴率が影に隠れてしまう可能性があります。しかも、ただ一番視聴率のよかった数値がわかるだけですし、これでも視聴率の詳細を知るには至りません。では、何か他にいい方法はないものでしょうか。

視聴率に標準偏差の採用を

 

一番確実な方法は、毎分視聴率を発表してしまうことですが、1時間番組だとその欄は60行にもなりますし、仮に発表されてもまともに見る人はほとんどいないでしょう。毎分視聴率を折れ線グラフにして発表するという方法もありますが、これでもやはりグラフの数が多くなってしまいます。そこで、採用した方がいいと思うのが視聴率の「標準偏差」というものです。標準偏差というのは、「偏差の2乗の平均の正の平方根」という普通の人から見れば何をやっているのかさっぱりわからないものですが、簡単に言うと、「数値のばらつき具合を数値化した」ものです。標準偏差が大きいほど数値のばらつき具合が大きく、小さいほどばらつき具合が小さいです。つまり、視聴率の標準偏差が大きければ人気のある時間帯と人気のない時間帯が極端に分かれていて、標準偏差が小さいほど番組内の視聴率変化が少なく、安定していることになります。これを採用することで、視聴率の詳細がある程度わかるようになります。統計学的な方法においては、平均だけを採用するのは全くといっていいほど意味がありません。全体像を見渡すために、標準偏差が必ずセットになって示されるのが普通です。視聴率発表と同時に、瞬間最高視聴率と標準偏差も同時に発表してみてはどうでしょうか。計算もコンピュータにやらせれば一瞬ですし、表にするにしても横に欄を付け足せば事足りますから、それほど手間のかかる作業とも思えませんしね。業界関係者は多分毎分視聴率のグラフを持っているでしょうから標準偏差は必要ないでしょうが、視聴率の詳細を知る一つの方法として我々一般人に標準偏差を提供してもらいたいと思うのですが。



スポンサードリンク