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測定方法と歴史

視聴率は、完璧な数値を出すためには全数測定を常に行わなければならず、それが不可能なため、実際には傾向だけがわかる測定方法を使用しているとお話しました。では、具体的に視聴率の測定方法はどのようにして行われているのでしょうか。

視聴率測定の歴史

まず、日本での視聴率調査の歴史に触れておきましょう。視聴率を調査するのも最初からうまくいったわけではありません。初期段階に行われてきた、視聴率の算出方法と最近の視聴率の算出方法では大きく異なってきます。それでは、時代と共にどのような移り変わりをしてきたのでしょうか調べていきましょう。

初期の視聴率調査

日本で最初の視聴率調査は、1954年に2回行われました。日本でのテレビ放送が始まったのが1953年ですから、テレビが始まった翌年には既に視聴率調査が行われていたことがわかります。この頃は調査員が各家を訪問し、実際に聞き取りを行っていたようです。テレビ放送直後にはテレビを持っている家の方が少なかったでしょうし、訪問調査でも特に問題にはならなかったのでしょうね。翌1955年には電通が年4回のアンケート調査を開始します。これは1963年まで行われ、それと前後する形で現在調査を行っているビデオリサーチ社が調査を行うようになります。

最近の視聴率調査

1962年に、アメリカのリサーチ会社であるニールセンが日本での視聴率調査を開始し、日本においてはビデオリサーチ社とニールセン社の2社が視聴率調査を行ってきました。しかし、2000年にニールセン社は日本のテレビ各局との意見が合致せずに視聴率調査をやめてしまいます。従って、現在の日本ではビデオリサーチ社1社が視聴率調査を行っています。各新聞社や雑誌等が発表する視聴率は、全てビデオリサーチ社から提供されたものを使っています。この結果が吉となるかはこれからの調査の仕方などによって変わってくるでしょうね。


視聴率の測定方法

現在の日本で、公式に視聴率測定を行っている会社がビデオリサーチ社しかない以上、測定方法はビデオリサーチ社の方法そのままを理解する必要があります。視聴率の測定方法は、大きく分けて2通りあります。

メーター調査

家のテレビに特別な機械を取り付け、そのテレビがどの番組をつけていたかを自動的に認識し、そのデータを集めて集計する方法です。メーター調査を行う家庭は無作為に選ばれ、基本的に2年間(地区により3年間)継続して調査対象とされます。機械で自動的にデータが送られるため、実際につけていた番組を確認することができます。現在発表される視聴率はほぼこのメーター調査の結果を基にしています。

アンケート調査

送られてくる調査票に何の番組を見たかを記入してそれを集計する調査方法です。ただし、この方法は自己申告制で、調査対象者が適当なことを書いても確認しようがありませんから、正確な視聴率調査に使用されるのは多少なりとも問題がありそうです。余談ですが、ラジオの場合は多くの人が車の運転中などに聞くことが多いという事情から、聞き取りアンケート調査が行われています。


視聴率測定の対象サンプル数

 

視聴率調査といっても、ほとんどの人は「そんな機械入れるなんて話聞いたことないし、機械入れてるって知り合いもいないぞ。本当に調査なんかやってるのか?」と疑問に思うでしょう。それもそのはず、実際に調査をしている家庭数は非常に少なく、常時調査が行われている関東・関西・名古屋地区で600世帯、それ以外の29地域では200世帯しか行われていません。この少なさでは逆に調査をしている家を探すほうが難しいでしょう。世間では、「視聴率調査家庭には守秘義務が発生し、自分の家で視聴率調査をしていることを他人に話してはいけないことになっている、だから周りに視聴率調査をしている人が見つからないんだ」と、もっともらしいことを言っている人が多いです。しかし、「うちに視聴率調査依頼がきて、機械つけた」などと堂々とホームページで公開している方もおり、その方は守秘義務は発生しないとおっしゃっています。どちらが正しいのかは判断が付きかねるところですが、実際に守秘義務があろうとなかろうと、この調査家庭数の少なさでは見つからないほうが普通だと思います。

こんなに調査数が少ないんだから視聴率はいい加減なのか?

 

テレビは日本のどの家庭にも普通に存在し、その数は膨大なものです。その中からたった1800世帯しか調査していないのだから視聴率はいい加減なんだと思う方が多いでしょうが、実際は違います。1800世帯のサンプルを調べれば十分です。いや、ちょっと言い方がよくありませんね。これ以上数を増やしても余り意味がない、と言う方が正しいです。先ほどから述べていますが、全数調査をしない限り、出された視聴率は多かれ少なかれいい加減なものになってしまいます。問題はそのいい加減さの程度なのです。



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